りか

シン・エヴァンゲリオン劇場版のりかのレビュー・感想・評価

5.0
映画としてとても美しい作品でした。

昔からのエヴァファンという訳ではなく、ただの映画好きとして、新劇場版3作品を視聴した後に観に行ったのですが、一本の映画として、大変評価できるなと思いました。

まず、カットの美しさ、斬新さに、作品としてのクオリティの高さを感じました。
そして終盤の一連の流れ、とても好きです。美学を感じました。なんとなく、エターナル・サンシャインを想起しました。夢か現か、潜在意識、現在意識、執念、エゴ、人の心理の複雑でどうしようもないところを行ったり来たり、そんな動きを映像化しているような、そんな感覚でした。
それから、転換点でぷつっと現れる原画、とても良かった…。説明調にならない上に斬新で面白い。そしてなんだか制作者側のリアルな血肉を感じる…

特筆すべきは、このような数々の表現や芸術性は、エヴァンゲリオンとしてのストーリーが支配しているということです。エヴァがあったからこそ、これほどの作品が生まれたのだと、納得します。すごいものを見たなあ、と心底思います。


庵野監督、シン・ゴジラのイメージからかなり変わりました。これからの作品も、期待したい…。
りか

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