初めてエヴァに会ったのは'95年の文化の日辺りで、「ガンダムと話題作以外のアニメは卒業しょうかな～」と思っていた頃だった。そんな時、高校時代の先輩の家に遊びに行き「面白いテレビアニメ始まったんだよ」と言われ「ロボットアニメなんだけどこれが操縦席でパイロットが<歩け>と思えばロボットも歩くんだよ」と言われ「はぁ～、そうなんですか」と余り気が進まない答えをしてそんな予備知識だけで第1話から第5話を鑑賞。
そして鑑賞後先輩に「凄いですね、こんなの平日の夕方6時30分からテレビ東京で放送する様な作品じゃ無いですよ!土曜のゴールデンタイムでも大丈夫ですよ」と言ったのを覚ている。（プロデューサーか!?）
その時の感想は（今でも思うが）「言葉の意味は解らんがとにかく物凄いアニメだ」（by与作さん）に尽きた。
それから第6話の『決戦、第三新東京市』から毎週VHS録画を始め全26話と言うのは聞いていたので13話から120分テープの標準録画を始め1本のテープで4話録画し、25,26話を60分テープでと言う計画を立て実行した。
少し歳上のお姉さんのミサトさんが“都会のOLさん”に見えて田舎者の僕には眩しかった。リツコとの三十路女の会話も良かったな～。
勿論名言は真似しましたw
黒地に白の明朝体の文字・大人達の目論み等エヴァの魅力を上げたらキリが無いが1番心を奪われたのが、あらゆる物がリアルな事。そのお陰で人生観・価値観・物の見方も変わった。ガンダムファンでもある僕だがそこまでは無かった。“憧れ”で終わっていたな～。
でもリアル過ぎるが故にこちらの世界の常識を当て嵌め余計に謎が解らなかったりする物もあった気がする。
自分も中学生の頃は他人から嫌われたくない好かれたいと思っていたのでシンジ君と共感出来た。（まぁあそこまで過剰じや無いけど）
そんな“エヴァに侵されし者”の僕が一応今日まで良く１人の人間として生息してこれたモンであるw
まぁOUTな所は多数あるけど。
旧劇場版の2作公開前にTVシリーズの再放送があったがこれも当時変わっていて、[関東圏で]放送枠が深夜しか取れなかったのだろうけど、4日間3時間枠を取り1日6本放送し（若干数値は違うかもしれませんが）残り2本1時間を放送していました。この数年の年末年始に民放が行う『ドラマ再放送一挙放送』の先駆けの様な放送の仕方でした。
エヴァも色々な物とコラボを始めたり、新劇場版はTVシリーズや旧劇場版と比べると“エグさ”が無くマイルドになっていて精神世界の描写を少なくし見やすく“取っ付きやすく”なったと思う。それに芸能人が<エヴァ好き>と言う事を公表しファンの人が興味を持ち見始めた人も居ただろうし[マニアック]な作品から[国民的アニメ]の1つにまで成長していったね。中には「解らないや」と言って切り捨て見るのを止める人も居たけど。
新劇場版は4部作と聞いていたので「まぁ10年で完結かな」の思っていたが新型コロナウィルスの影響で2回の公開延期もあり14年掛かった。でも『破』から『Q』の時の流れも同じ14年ってのは奇妙な偶然かな。
TVシリーズ開始から四半世紀と半年…。
公開予定日だった今年1月23日の公開前は「早く見たい」と言う気持ちだけだったけど3月8日が迫って来ると「遂に終ってしまうのか…」と言う淋しい気持ちも出て来て複雑だった。
そしていよいよ鑑賞。
前作『Q』の終盤からの凹みから復活したシンジ君はメンタル強くなったなー。悟りでも開いたかの様だった。
あのラストシーンは「もうエヴァは終わったのだから新しい事をスタートしなさい」と言う庵野監督からのメッセージに見えた。
でも既にDNAに組み込まれてしまっているので自分の中で[過去の物]にするのは不可能な事。恐らく数年に1回は（特に新劇場版）一気見をするだろうし、何時も
「逃げちゃ駄目だ×3」（本当にヤバい時は逃げるけど）
「人間の敵は人間」
「老人は予定を1つ繰り上げるつもりだ」
を秘めて生きて行くと思う。
新しい事か～、さて何を始めようかな?
…とここで僕の何時ものレビューの書き方だと『⚠️ネタバレを表示』を付けなくては成らなくなるので止めときます。
今は表示させたくないので…。
誰とは言いませんが「化粧45分、ネタ3分」の女性お笑い芸人の様なレビューになってしまいますが。
伊吹整備長の「これだから若い男は!」の経緯等気にる所はあるけどK点越えの着地点を示してくれた庵野監督が“命を削って制作した”と言う言葉通りの作品に仕上げてくれました。
スコアは伸び悩んだけどこれに“思い入れ”（他の作品には入れている物がありりますが）や監督・スタッフさんへの感謝を入れたら5.0じゃ足りません(笑)。
最後にこの場をお借りして言わせて貰います。
『新世紀エヴァンゲリオン』を紹介してくれ今は音信不通になった先輩に
「エヴァを紹介して頂きありがとうございました。出来ればこの作品を一緒に見たかったです」
そして庵野監督・スタッフさん
「今迄ご苦労様でした。そしてありがとうございました」
Ver.2 '21.4.11
