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シン・エヴァンゲリオン劇場版のmgのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

「何を言っているのか分からないよ…!」と渚カヲルに叫ぶ碇シンジよりも遥かに理解が及ばない私だけども、それでも“わかる”をひとつでも増やしたくて追っかけるわけだけども、いつのまにか、そのなかでエヴァシリーズ中に散りばめられた演出の数々に、如何に衝撃を受けたのだったかな…?と、当時の動揺を懐古するような気持ちになっていた。

それでいて、キャラクターたち自身が選び取れたものによって幸せになってくれたら、もうそれでいいよね、と手放せてしまいそうになっていた(たぶん手放し切ってはいない)。

今回にきて、こんなに言葉を尽くしてくれるエヴァシリーズがあったかしら、と面食らってしまった。ほんとにほんとに、よく喋る。エヴァシリーズを一貫して、何と対峙していたのか、何に囚われていたのか、誰の話だったのか。これまで感じられなかった人間味は、徹底して意図的に削ぎ落とされていたのかな、いや、むしろ人間味ありすぎてむせ返りそうだったくらいだったんだな、と思うほど。これまであんなに振り落とされてたまるかと、演出に、ストーリーに翻弄されていたのに!

ここまで来ると、考察を尽くしたい!の気持ちがフと消化されたような、完全燃焼を無事遂げたような。もういいか。と清々しくなってしまう。

作品づくりに携わるすべてのひとにおつかれさまでした、のきもち。
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