この作品で、今回のシャンタル・アケルマン映画祭の作品は無事全部観ることができました。
その結果、好きな監督ベスト5に入るくらいアケルマン作品に魅力されました。
本作も、これをラストに観て良かったと思えるような作品でした。
ヨーロッパの夜を彷徨い歩く孤独で無表情のアンナの姿は、どこか『たぶん悪魔が』の主人公,シャルルを連想しました。
そして、アケルマンはいつもショットが退廃的で美しい。
今作はバウハウスからの影響を感じるようなロケーションや構図もあって、またこれまで観た作品とも違った趣向が新鮮でしたし、それがとても好みでした。
個人的には、アケルマン作品の商品化も強く願っております。