千年女優

ゾンビーワールドへようこその千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
高校二年生で少年時代からボーイスカウトに所属する、スカウトに嫌気が指しパーティーデビューを目論むカーター、熱心なスカウトのオーギー、二人の板挟みに合うカーターの姉に恋するベンの三人組。突如として起こったゾンビハザードの中、高校のOGでストリップクラブで働くデニスと共に奮闘する彼らの姿を描いたゾンビコメディです。

『パラノーマル・アクティビティ』シリーズでは脚本や制作を担ったクリストファー・ランドンによる2015年公開の作品で、00年代以降に復活したゾンビ映画のジャンル要素にスクールカースト底辺の少年たちの逆転劇を掛け合わせた作風は、同様にさえない男のゾンビ劇を描いてヒットした『ショーン・オブ・ザ・デッド』を彷彿とさせます。

ゾンビという大惨事を童貞少年たちのドタバタで描くスケールの緊張と緩和で笑わせる仕組みも、それをポップな音楽で彩る演出も件のエドガー・ライトの出世作に非常に近しいために二番煎じ感は無きにしも非ずですが、適切なバランスのキャストによるアンサンブルと手数の多い下世話なボケにテンポよく笑わされる小気味の良い一作です。
千年女優

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