びっくりするほど真面目な「電気グルーヴヒストリー」映画だった。
昔から彼らを追っていた人には見たことがある映像も多めかもしれないが「あぁ、懐かしい!」と追体験する楽しさはあるし、逆に最近彼らを知った人には「こんなすげー人たちだったのか!」と新鮮に驚ける入門編として充分な出来である。
結成から25年以上を経てなお、彼らみたいなグループは世界のどこにも見当たらない。あらためて、その個性のとんでもなさにうならされる。
高校時代、お小遣いをためて買った『野球ディスコ』のビデオをすり切れるほど見て、なにを思ったか母親にも「すごいでしょ!」と見せてたもので、母はドラマで瀧を見ると今だに「この人、今はもう変な格好して歌ってないの?」と聞いてくる。
安心してください。
ちゃんと変な格好してますよ。
ほぼ同じ時期にシーンを騒がせたN.W.A.の『ストレイト・アウタ・コンプトン』と並び、音楽ファンは是非この正月のうちに見てみてほしい作品だ。