もろっこ

私はゴーストのもろっこのネタバレレビュー・内容・結末

私はゴースト(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

そう言えば海外ドラマの『ゴースト(ジェニファー・ラブ・ヒューイットのやつ)』では幽霊が成仏する時、天からの光が見えるんですよね。

霊媒師のシルヴィアもそんな感じをイメージしているのかな…でも実際幽霊側(エミリー)からしたら、迫り来る虚無に呑まれて終了〜ってのがね。とても怖くて切ない。

家族写真の中のエミリーであろう子供が中性的で男の子か女の子かパッと見分からない。

もしもの話。母親から受ける折檻などの被虐的な役割は青白全裸おじさんの人格(怪物)で本来加虐的な性質を持つのはエミリーの方だとしたらめちゃくちゃ怖いなと思った。根にある凶暴な本性を臆病な性格で蓋をしてる感じ 。無意識に転嫁している。ううん……好みではあるけど苦しいか笑

解離性同一性障害に対する周囲の理解がなく、悪魔憑きとされ1人邸宅に取り残された女性が心を病んで自殺。成仏は光と共に訪れるものではなく、ただ一切の“無”に還るだけ。シンプルに考えるとこんな感じなんだけど、ラストシーンで怪物は何に対して怯えていたんだ?視線は迫り来る“無”ではなく、自分の腹をぐっさぐさ刺しまくるエミリーの幻影に向けられていた。パンダみたいな縁どりも怪物からは消えてエミリーの幻影に。読み取る力に難アリなのは自覚しているので考察を漁りたい。

エンドロールの物悲しい音楽がとても好き。
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