Maiko

ポンヌフの恋人のMaikoのレビュー・感想・評価

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
4.0
20年ぶりくらいに再見。エスコフィエと組んだ最後の作品なので、映像はもうバチバチに決まっている。手持ちカメラでちょっと酔いそうになるオープニングから、真夜中のパリのいかがわしい雰囲気に引き込まれる。祭りの花火、火を吹く大道芸、地下鉄でポスターに火をつけるシーン、真夜中の美術館のろうそくの灯、火花の散る鉄工所。ハンスがミシェルに「生きろ」と伝えるシーンが良かった。
昔観た時はラストの展開が気に入らなかったけど、あれは撮影中にビノシュと破局になったカラックスからの最後の贈り物(ラストを書き換えた)だったと知り、それも含めてフランス映画なんやなと。ラストシーンがタイタニックのあの元ネタになっているのは知らなかった。それだけピュアな愛の象徴、輝きをとじこめた傑作になっていると思う。
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