あしからず

さようならのあしからずのレビュー・感想・評価

さようなら(2015年製作の映画)
3.4
生きることと死ぬことは同じだしアンドロイドと人間の境目なんてほぼないんじゃないかと思うくらい本作は自分の中の不気味の谷を超えてしまった。

平田オリザさんの戯曲を深田晃司監督が映画化。アンドロイドが人間の俳優に対して演技する最初の映画と宣伝され、石黒浩さんが開発した本物のアンドロイドとターニャという人間の対話をとおして死を語り、社会問題や虐げられる人々も交えて世界の無常を静かなトーンで描く。
日本という舞台で外国人とアンドロイドを主演に据えた所も示唆的。受け手によって様々な解釈や感想が出てきそうな鏡のような映画。
イレーヌ・ジャコブが特別出演してて驚いた。

原発事故で放射能に汚染された日本。
日本人の恋人はいち早く避難が決まるが難民として暮らすターニャの避難は先延ばし。国難で見捨てられる外国人という構図は給付金対象除外を主張する人々に被る。

そういえば後半の竹林に行くシーンだけアスペクト比がおかしいというか画面が歪んでたんだけどあれはU-NEXTのせいなん、、、??
あしからず

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