マイルスを知らない私なので「おお、これぞマイルすな〜！」とはならず、ドン・チードルのなりきりマイルスぶりと、翻弄されるユアン・マクレガーを見守るばかり。
私は普段だと映画では物語と心情を重視して鑑賞するタイプだけど、これは脚本が変なの？撮影？編集？と混乱しながら見た。酩酊感のある偏愛珍妙作。
「空白の5年間」という言葉が添えられたタイトル。でも私には空白が5日か5年か分かりかねる印象だった。それがドラッギーな様子や、公私の不安定な状況を演出した効果と考えるところなのか。
頻回にコカインだかスハスハしてたけれどバイオレンスとエロス無し（白黒写真で女性関係をうかがわせる程度）PG12。ドンチーの慎みを感じる。
ドンチーが監督・主演をつとめるほど思い入れのあるマイルス・デイヴィス、チラシには「外見、性格、仕草を完璧なまでに体現」とあるし、ファンが見たら私とは全然ちがう感想だと思う。楽曲チョイスも「そう、これだよ〜」ってなるのかと。お楽しみくださいませ。
