このレビューはネタバレを含みます
語りの少ない映画です。けれども行動からたくさんのことを読ませてくれます。
命や営みそのものの話であり、あくまでも刑について意見を述べる作品ではないと思います。
後半、西島さん演じる死刑囚の遺書を書くシーンはとても印象的です。
30秒くらい(もっと長いか短かったかもしれません)死刑囚が何かを思い巡らし、ペンを震わせるだけの画ですが、彼の罪やバックボーンを描写されるより、ずっと人間の厚みを感じられる場面でした。
「支え役」として痙攣する体を抑えるとき、それが囚人を抱きしめるようにも見えるのが切なかったです。小林さんの表情もとてもいいですね。
死刑の背景には必ず殺人があり、死刑を執行することが職として存在しており、そこに勤める人には結婚や子供といった営みがあり、想像を伸ばせばどこまでも命の応酬を感じることができる作品です。