ジーサンズ はじめての強盗の炒飯のネタバレレビュー・内容・結末

仲良しの爺さんたちによるキレキレのシルバージョークが小気味良く、登場人物みんなが適度におバカで優しい内容でほっこりできる。
やっていることは犯罪には違いないけれど、根底に友情や家族愛といったテーマありきで、動機には共感できるし少なくとも画面に見える範囲では皆が幸せになっていて、フィクションなのだしこれくらい夢があってもいいよねと素直に思えた。
個人的に家族仲修復モノに弱いので、ろくでなしの娘婿がちゃんと父親になれたサイドストーリーが特にグッときた。

最後捕まるか否かはそれなりにハラハラさせてくれたが、捕まる原因になってしまうのかと思われたアジア系の女の子との絡みが、逆に人情によって罪を逃れる切り札として機能した展開がまた良かった。
冒頭での強盗との邂逅もきちんと伏線として回収されたり、最後は弔事かと思わせての慶事だったりと、全体として脚本がしっかりしていた印象。

ただ一点、このクソダサ邦題はどうにかならなかったのかと思う。
原題はイケイケでカッコいいのに…。