イチロヲ

レイプ25時 暴姦のイチロヲのレビュー・感想・評価

レイプ25時 暴姦(1976年製作の映画)
4.0
平凡な生活を送っている青年(影山英俊)が、狡猾な強姦魔(河野光揚)との出会いを通して、自らの変身願望を滾らせていく。凶暴性の芽生えを描いている、日活ロマンポルノ。ロバート・レッドフォード主演「お前と俺」が元ネタ。

バレエダンサー(山科ゆり)への強姦行為に加担したことから始まる悪夢の物語。ファンタジー的な冒険譚として描かれており、主人公が抱えるセックス・マシーンへの憧れが、鑑賞者のそれと重複するようになっている。

「僕も姦通できるはず!」と言わんばかりに奮起するが、良心の呵責と恐怖心に苛まれて、未遂で終わらせられる。その冴えない行動がコメディ要素となって機能している。行為の最中に自然音を取り入れて、日常と非日常の隣り合わせを演出するところも巧い。

続々と登場する犯され役の女優たち、高橋明が統べているゲイグループなど、随所に見どころが散りばめられている。一度自宅に侵入されているのに、まったく戸締まりをしていない山科ゆりにツッコミを入れたくなること請け合い。
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