不思議な魅力を放っている女優。
ガランとした畳の部屋を寝転がる冒頭から妙に惹かれるところがあり、深夜のダイニングでダンス、クラブで少しずつノってくるところ、河辺や海辺でのシーンなど、とてもいい。
団地の空き部屋にたびたび上がり込む、よく考えると超現実的なことが平然と進んでいくのが、脚本家いまおかしんじらしいところかもしれない。
ところどころでの、なんとなくすっとぼけた演出も楽しいのだが、そこが何故か切実だったり、グッとくるのがニクい。
由比ヶ浜で追っかけっこしてるのも、ラストの2人のダンスも。
平然と(堂々と)不倫にいそしむ人妻も、その突き抜けた倫理観にクスリとさせられる。
孤独感、というのがポイントかなぁ…。
団地で暮らす倦怠期の二つの夫婦。
なんとなく、ツァイ・ミンリャン作品が見たくなった。、