FREDDY

クリーピー 偽りの隣人のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

印象としては、物語はとても魅力的で心惹かれるものを強く感じましたし、キャスト陣も申し分ないのだが、正直、残念としか言いようのない作品でした。

ネタバレ要素が含まれている冒頭のシーンに遊び心を感じ、奥行きを意識した空間づくりも面白い。西野雅之を演じた香川照之の怪演には"さすが"の一言ですし、過去の未解決事件と交錯させて描かれる物語には驚かされるばかりで楽しめる要素がたっぷりと詰め込まれた作品ではあるのだが、本作はある程度の理解力や見方に柔軟性がないと十分に楽しめないかもしれませんね。

物語は何度も言うように面白いです。これに間違いはないのだが、展開に強引さが見られ、理解に苦しむ点が多々ある。なので、視聴者がその都度、行間を読み解かなければ物語は断片的なままで完成しませんし、表面だけではなく、映し出されるひとつひとつのシーンから本作の"本質"を見つけなければならない。ある意味、視聴者に挑戦状を叩きつけているような作品です。あと、すごく気になったのは、香川照之が演じる西野雅之が秩序型と無秩序型の特徴を備えた混合型のサイコパスとして描かれてはいるのだが、人を突き放しては近づいてくる様子がどうも一定のリズムで規則正しいので面白みに欠けるかと。

ただ、前文で書いた通り、本作は残念な作品ではあるのだが、違った角度で視聴をすれば、きっと評価は変わるはず。2度視聴することをオススメですね。なんてない冒頭のシーンで描かれていたものに気づかされますし、良作だと思えるかも。視聴者の"読み解く力"次第で面白さが変化する、とても"残念な作品"でした。
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