アガサ

チェイサーのアガサのネタバレレビュー・内容・結末

チェイサー(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アメリカで毎日2000件、年間80万件起きているとも言われている未成年者略取事件に着想を得て作られた、かあちゃん強い映画。
ハル・ベリーが自ら製作にあたっているのも納得な、全編「かあちゃんすげえ」のオンパレード。
気持ちはわかるけど、最後は世界的誘拐組織の存在まで暴いて「どんなかあちゃんも子どもの為ならヒーローになる」で締められるトコまで来るとちょっと風呂敷広げすぎな気も。
まあ、「とうちゃんすげえ」映画のもっと派手なやつはたんまりあるので、こういうかあちゃんバージョンがあってもいいのかもしれないけども。

あと、壁にはられた未解決事件のチラシを見てコトの深刻さを再認識するシーン。
自分がそこから行動を起こすのはいいとして、「この子たちの親は座っていただけ…」って言わすのはやりすぎだと思う。
みんな死ぬ思いで探してるだろうし、警察にお任せで待ってるだけみたいにしちゃうのは、主人公の行動をきわだたせる(ドラマティックにする)ためとはいえ不必要。
息子の誘拐現場で偶然見つけた他の女の子たちに「わたしのママは?」って言わせるのも同じ。

子どもの目の前で誘拐犯人を殺すのも、リーアム・ニーソンぐらい荒唐無稽な映画ならまだしも、リアルさを追求しているっぽい本作にはドギツ過ぎる気がする。

親権を巡って元夫と揉めている描写があったので、ラストは法廷でこの事件が親権争いに良くも悪くも響くような展開で終わってもおもしろかったのではないでしょうか。
まあ、後味はよくないだろうけども。
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