柚子

すれ違いのダイアリーズの柚子のレビュー・感想・評価

すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)
3.6
ストーリー展開は正直予想通りだったけど、その素直で変にひねくれたりしてないところがむしろ良かった!
コメディ要素もあって見事なまでにすれ違う2人の恋を応援したくなった。

水上学校での生活はあまりにも斬新で、驚きもあったけれど、それ以上にそこからたくさんのことを学んだように感じる。
学歴社会の日本で学校や教育とは、今思い返せば、いい大学に進むため、いい企業に就職するためひたすら知識を頭に詰め込む作業の繰り返しだった。
作中でも、漁師を目指すためあまり登校しない児童に対して「このまま漁師になるだけでいいの?」と問いかけるシーンがあった。
すると子供達は、漁師になること、水上で暮らしていく未来を夢見ていると答え、思わずハッとした。
有名な大学に進学し、大企業に就職して都会に住むことのみが幸せではない、という至極単純なことを忘れてしまっていた。
学校で勉強するということ・住み慣れた地で変わらない日常を送るという幸せについても、この映画を通して、子供達の無垢な笑顔から学んだ。


まだまだ彼らのようなピュアな心を持つのは程遠いようで心の汚れた私は、授業中に彼氏の不倫相手が登場して、そのまま授業放棄ってあり得るの?とか、一教師が算数や数学すらまともに理解できないって何?とか、エーン先生が彼氏に連れられて船へ乗ったとき行きに持っていたカバン、帰りはどうしたの?とか、どうでもいいところばかり気になってしまった。笑
柚子

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