こ

ライチ☆光クラブのこのレビュー・感想・評価

ライチ☆光クラブ(2016年製作の映画)
3.5
これ、中二病と童貞をこじらせまくった男の子たちのてんやわんやコメディな話だよな…と観ながら思いました。完全に子供たちの視点が貫かれて、蛍光町の様子も子供の視点から見た嫌な大人たちの姿だけがクローズアップされている。大人たちを拒絶し、自分たちの中の世界だけで美しい理想郷を作り上げようとするゼラを筆頭とする光クラブのメンバー。しかし、あの廃墟の中はとてつもなく汚いけれど、そこは大人と光クラブ十ヶ条を受け入れないものは完全に拒絶する世界であり、一種の潔癖主義である。そんな綺麗清潔な世界は存在するはずもなく、タミヤやカノン、ライチなど内側から崩れていく…。ファンタジーではあるわけですが、少年たちの凶暴なまでの純粋さが痛く突き刺さる世界でした。

ゼラ役の古川くん、ぼくは朝ドラ『べっぴんさん』の健ちゃんで初めて認識したクチですが、本人の超ハイスペックな経歴とマッチした今回の役もめちゃくちゃな独裁者でありその中身は空っぽという最高な役だったと思います。でも、ああいうデカイこと言うやつってそれこそ中二病的で14歳前後の男の子には魅力でしょうね。間宮くんとのBLシーンを挙げるまでもなく彼はエロい。支配されたい気持ちは分からんでもない。

カノン役の中条あやみ、極寒な水の中にも入って紅一点でライチとのロマンスもこなして立派だと思うけど、果たしてあの歌はうまかったのだろうか…自分には判断しきれなかった。
こ