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永い言い訳のmihoのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
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愛してくれる人を手放してはいけない
って事は分かるんだけど。なんかちょっと難しかった。

というのも、ポスターに書いてある「そこから愛しはじめた」ってのがなかなか伝わらない。

最愛の人を失う悲しみとか受け入れ難さを思うと苦しいけれど、幸生くんはそこから逃げているように見えていた。そして妻が死んだ時には愛人と寝て、これまで妻を蔑ろにし続けてきた罪滅ぼしのために妻の親友の子供達の世話をしているように見てたのよ私には。終盤の終盤はまだしも。だから「子育ては免罪符」っていう言葉だけが終始頭をぐるぐるしていた。
果たして幸生くんは妻の死と正面から向き合っていたのか?本当に愛し始めてた?それがとても分かりづらい。
家族をなくしても、その人を愛していても愛していなくても、そのあとに泣けなくても、苦しくても苦しくなくても、2人の関係性が何も明らかにならなくても、そういうもんだってことなのかしら。向き合える人もいれば、忘れたり逃げたりして生きる人もいて、それでもいいよってことかな。それにしては副題のように書いてある、やはり上記の一言が引っかかるんだよな。やっぱり難しい。

ゆれるのほうがまだ映画として見応えがあった。これはちょっと中途半端というかそんな感覚。そう作りたかったのか、、、?私の理解力や感受性の乏しさなのか?

あと吃音の先生への接し方と、その後の遺伝子流れが最悪だったな個人的に。ああいう人を目の前にするとドン引く。幸生くんを好きになれなかった。

子役の子が2人とも可愛かったし、いい演技だった。あの感じ、撮り方、誰も知らないを彷彿とさせた。
池松壮亮はちょい役だったけど重要な役柄でよかった(毎度の褒め)。
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