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永い言い訳のmのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
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今にも倒れそうなジェンガみたいに、不安定なバランスで成り立っている関係性が不安定なままどんどん積み重なっていく様を、ずっと直視できないような感覚でみていた
終盤の、大宮さんたちと別れてひとり列車で帰路についた幸夫さんが、おもむろに手帳を開き、文字を衝動的に書き連ねているシーンが一番ぐっときた…
ただ彼らの生きた時間を見たとしか言えないような臨場感に圧倒された
ちょっとこみ上げた涙とか、画面の隅で変わる表情とか、美術とか、さりげなく情報を映画に収めるのがすごく巧みだ…どれもここに存在する必然性があるように思える…
行き着くのは、「永い言い訳」というタイトルの秀逸さ。。
良い映画に出会えたときの幸福感
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