永い言い訳のmeikoのネタバレレビュー・内容・結末

人生は、他者だ。に行き着く主人公にはっとした。言葉もそうなんやけど...節々で見せる表情や目が語る感情、セリフのないシーンに何度も胸が詰まった。
お母さんじゃなくても、自分をバス停で待っててくれる本木さんとあかりちゃんの存在がしんちゃんはどれだけ嬉しかったやろう。見てるだけで涙が出た。
泣くのは弱いことじゃない、悲しみにちゃんと向き合って涙を流せるという強い証なんだよ、という海辺のシーンも。
良い言葉なんやけど、でも僕は泣けなかった、なんで泣かないんだとお父さんに言われたというしんちゃん。そのしんちゃんは、自分が泣いた時はそのことを父に伝えないでくれと本木さんに頼む。
その矛盾もまた、人間やと思った。

言葉ひとつひとつに傷ついたりイラッとしたり。でも、誰をイラつかせない人間なんてたぶんいないのかも。相手が腹を立てない言葉を探して探して言っていくと、そこに本当の何かが入ってないことはいつか相手も気づく。そして自分も靄にかかったようでつらくなる。
わたしはある人に対してそんな喋り方をしてると気づいた。
この映画の中の誰もそんなことしてないから、気づいた。
傷ついて、でも救われるときもあって、それでいいんやって。こどもたちに対する本木さんの態度言葉は相手に気を使いすぎない言葉と存在で。

なんか映画の本題とはずれるけど、そんなことを思った。