Aries

ラスト・ウィッチ・ハンターのAriesのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

魔女の女王様がいて、呪いをかけられた男が800年越しに対決するお話。

ドーランと呼ばれる執事が代々引き継がれていく設定等の世界観や、前振りの回収は綺麗で、よくまとまっている作品に思う。回想シーンにあったが、ドーランは魔女と対峙した時にいた仲間の名前。「俺の家系で支えていくよ」的な語られない背景みたいなのが見えて良い。800年で36代なので、平均年齢は22,3歳と、わりとみんな短命。36世は結構な歳を召しているので、他の代が早々と亡くなったと想定すると、仲良くなることも理解できる。

ドーラン37世は、ほぼ活躍の場が無く、ラストで裏切り者でしたというだけの役割。魔女の家系でしたとか、裏取り調査の杜撰さが伺える。襲撃犯の裁判の際に、コールダーが尋問の至らなさを指摘してたくらいなので、日頃からお役所仕事なのだろう。管理側と現場の温度差はファンタジーの世界でも共通か。

ドリームウォーカーの彼女は、弟の記憶を偶発的に読み取ってしまって、避けた過去が。そのわりに魔女クラブのオーナー業と不特定多数に接する仕事。親密な人の心のみを覗きたくないと解釈もできるが、トラウマ的に語るなら、人里離れた所で牧場経営あたりが妥当ではないか。それだと物語に関われないが。

幻覚や回想の絵が多いので、観てる側としては、物語の流れにいまひとつ乗り込めなかった。鑑賞する際に、主役の脇に居るような視点の立ち位置があると思うのだが、幻覚とかのシーンではそこから一歩引いたような位置で観ている気がする。なのでそういった場面が続くと、他人事な気分になっていき、感性に響きづらかった。

あと、蟲が気持ち悪かった。
虫ではなく、蟲って感じ。

iPadにしろよってセリフと
最後に蝿を潰して、これはiPadには出来ない(出来るけど)みたいなセリフが良かった。
Aries

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