もなか

ヒトラーの忘れもののもなかのレビュー・感想・評価

ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)
4.3
レトロな映画館で21〜23時上映時間でして、観終わった後の言い様のない気持ちにさせられました。

ああ、自分は恵まれているなという気持ちと自分は愚かだなという気持ちが水と油のようで そうでない乳化した感じですかね。

ヒトラーを題材にした映画は多々ありますし、ヒトラー物の作品には興味があります。
けれど この作品はヒトラーは出てこない。それでも観てほしいです。いや、観てください。

題名通り 大きなヒトラーの存在の影では、誰も気付かない 人や兵器が今も残されている。
気付いた所で何になるという訳でもないし幸せな気持ちになりもしない、それでもあなた達に届けます。そんなメッセージと共に無知な自分に気付かされる作品です。

映画の最後に「この作品では人も動物も誰も傷付けていません」そのような言葉がありました。
初めて映画でこのような言葉を見ました。普通に見れば注意書きのように捉えられますが、「ヒトラーの忘れもの」を観た後だと この言葉の深みと重みがわかると思います。
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