せう

ヒトラーの忘れもののせうのレビュー・感想・評価

ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)
5.0
ナチスは確かに悪だが、当時のドイツ国民全てが悪というわけではない。戦争捕虜として地雷除去作業員にされてしまったドイツ人の若者達は、寧ろナチスという悪に踊らされた被害者でしかないのではなかろうか。

戦争とは、本来憎むべき悪がなんであるのか分からなくなってしまう。

ナチスに訳も分からず利用された、罪無き若者ドイツ兵を嬲るベネチア兵の方が余程悪ではないか。

善悪の判断をも狂わせる戦争による憎悪は、とても恐ろしいものだと考えさせられる映画でした。
せう

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