面白かった、面白すぎたかもしれません。
なんというかこの陣営で、この題材だったらそりゃ美味しいわっていうやつですね。
もちろん作り手には並々ならぬ努力やこだわりがあるんでしょうけど、見てるこちらとしては、特にストーリーについて「大きなギミック必要なくって、セオリーに忠実に作ったらこんなに面白くなるんだよ」ってスピルバーグの声が聞こえました(嘘)
これぞエンターテイメントな作品なので、難しい考察も不要。かつオタクのための映画でもあるのでそちらへの配慮も多分すごいんでしょう、レトロゲームとかはよく知らんけど。ただ、圧倒的に全方位的なカルチャーに対するリファレンスがあることだけはヒシヒシと感じましたね。
鑑賞していてぼんやりとこんな事を思いました。
自分は宮崎駿を敬愛している駿オタクなのですが、彼の何が凄いのかってあんなおじさん一人が、ナウシカ、トトロ、ラピュタ、キキ、紅、ハウル、もののけ、ポニョぜーんぶ作ったということ。なにを当たり前なことを、、と言われそうですが、冷静に考えてあり得ないでしょ?
有り得ないと思うんです、本来そんなこと。どんだけ想像力が底なしなんだよ、という。逆にいうと彼一人がいなかったらこの作品群は全部産まれなかったわけなので。
とはいえ全てが彼のオリジナルな発想なんてことはなく、あらゆる事に興味を向けてアニメはもちろん児童文学、飛行機、戦車、ヨーロッパの戦争史や、日本の農学というか林学とかもめちゃくちゃ詳しかったりする方なのでそういう多分野からのリファレンスのタマモノという事なのでしょう。
そういう恐ろしさが宮崎の偉大なところだと常々考えているのですが、多分スティーブン・スピルバーグも同じタイプの人なんだろうなーと思いました。
正直、スピルバーグを語れるほどの知識は私には全然無いのだけども、やっぱり長いキャリアと、沢山残している作品を見れば圧倒的に突き抜けている天才なんでしょうね。