はる

レディ・プレイヤー1のはるのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.5
昔よく金曜ロードショーとかでやっていたような冒険活劇を現代的にブラッシュアップし、オタクが喜ぶ小ネタを散りばめたオタクのための映画。いやもう、楽しかったです。

ただ、既存コンテンツを知っている人たちが観ることで成立する映画なので、ちょっとずるいなという気もします。機動戦士ガンダムやゴジラやスターウォーズやAKIRAがほとんど伝説のように今日まで語り継がれ、愛されているのって、やっぱりその作品が今までの概念を覆すような新しいものを提示してくれてたり、極めて象徴的でクールなデザインのアイテム(例えば金田のバイク、ダースベイダーのマスク)があったからじゃないかなって思うんです。その観点で言うと、この映画では新しい概念もクールなデザインも提示できてなくて、既存コンテンツの魅力にだいぶ助けられている節がありました。まあ、上手く既存コンテンツを利用するのもセンスだとは思いますが。あと、80年代の名曲がメドレーみたいにガンガンかかるんですけど、あんまり上手いとは言えず、ただうるさいという印象でした。流せばいいというものではない。

では既存コンテンツに精通したオタクしか楽しめないのか?と言われると、個人的にはそうではないと感じました。この映画を観る観客は、主人公と共にハリデーの人生を追っていくわけですけど、そこそこに生きていればハリデーの切なさに対して、いろいろ思うところがあり…。
また、主人公と一緒に戦う仲間たちも魅力的です。個人的には、ダイトウとショウがよかったです。ダイトウ役の森崎ウィンくん推していこうと決めたのですが、調べたらスピルバーグが森崎くんを起用した理由の1つが「ウィンが笑うと私も笑顔になる。機嫌が悪いときでも、ウィンの笑顔を見ると機嫌が直ってしまう」かららしいのですが、「私スピルバーグと同担じゃん…!」となりました。

1stガンダム履修済みの身としては、「俺はガンダムにする」以降のシーケンスが最高でした。ガンダムって、ビームサーベルで戦うのを主としてるわけじゃないんで、あんな風には絶対戦わないよなって感じの、でもかっこいい動きがあって、あんな動きのガンダムアニメ作ってくれたら観ちゃうなあ…と思いました。

4D向きだなと感じたので、4Dでおかわりしようと思います。とにかく明るくて、わくわくする、ジュブナイルSF映画でした。
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