キャプまる

レディ・プレイヤー1のキャプまるのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.7
面白いと評判を聞いたので鑑賞。
冒頭の明るい曲調のJumpが流れながらの、コンテナのような住宅を縦に積んだ集合住宅から、主人公が隠れ家に移動するシーンが暗い現実からの逃避を表しているようで、それでいてワクワクするすごくいい掴みになっている。

ストーリーは3つの鍵を手に入れるため試練をこなすシンプルなもので、展開も王道だが、そこに80年代のポップカルチャーをはじめ、背景には近年のゲームキャラなども混じっていて、特に序盤のカーレースと終盤の対決シーンはまさにポップカルチャーのお祭りのようで、今までにない画づくりに成功している。
そのため情報量がかなり多く、一度見ただけでは全て拾いきれないほどである。
終盤のメカゴジラvsガンダムの日本のポップカルチャーを代表する同士の戦いはかなり熱いシーンになっていて、ガンダムに詳しくない自分でも、日本語のセリフが出たときには興奮し、思わず手に汗握る熱い戦いだった。

これほど魅力溢れるゲームの世界を描いているにもかかわらず、現実とゲーム世界のどちらか一方に偏らずに両方の世界でのストーリーがあり、終盤にいくにしたがって2つの世界のストーリーが綺麗にまとまっていくのが凄く面白い。

イースターエッグ探しがハリデーの人生の出来事や後悔していることを探していくことになっていて、それを見てきた主人公が、最後の子供部屋でハリデーが長い時間をかけてゲームを開発し続けたゆえの本音を理解するところや、ハリデーの「遊んでくれてありがとう」のシーンが切ない気持ちにもなり感動もできて個人的にお気に入りのシーン。

ラストのオアシスの運営に関してはストーリー的には納得できるが、客観的に見れば少し都合の良い考え方かなと捉えられてしまうかもしれない。
それでも、ワクワクして興奮するシーンがあって最後には感動もできる、これぞ映画だ!と思える良い作品。
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