Jumblesoul

ベイビー・ドライバーのJumblesoulのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
4.5
本編はよくある青春&アクションもの。
だが、この作品の80%以上の魅力は使用曲のセンスの素晴らしさにある。特に自分のような70年代からの年季の入った洋楽ファンにとっては、あーこんな曲をこんな場面で聴きたかったの連続でたまらない。
ウェイトレスの彼女が、主人公のニックネームでもあるカーラ・トーマスの『B-A-B-Y』の鼻歌で登場するシーンでオオッという感じ。
その彼女の名前がデボラという事でマーク・ボランの『デボラ』
2度目の強盗シーンではザ・ダムドの『ニート・ニート・ニート』
3度目の強盗が失敗し、ベイビーが徒歩で逃げるシーンではフォーカスの『悪魔の呪文』で、プログレの有名曲がこんなシーンにピッタリ合うとは面白い。
クライマックスの駐車場でのカー・バトルでは、『ボヘミアン・ラプソディ』では1秒も流れなかったクィーンの最高傑作『ブライトン・ロック』よくぞこの名曲を使ってくれた!
そして、話題になる公開前にこの映画のタイトルを見ただけで、必ず使われるであろう、いや使わないと許さないとさえ思ったサイモン&ガーファンクルの『ベイビー・ドライバー』がエンディングで流れる。思わずブラボーと叫びたいくらい(笑)
そんなわけで、この映画はカー・アクションもそこそこの迫力があって見どころだけど、本質的な素晴らしさは音楽にある。
正に洋楽ファンのための映画なので、洋楽に興味のない人が観ても本当の良さは分からないと言い切ってもいい。
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