このレビューはネタバレを含みます
72本目
全てが完璧のバービーランドで暮らすバービー
ある時自分の体の異変に気がついたバービーは、
原因を探るために人間の世界へと歩み出す
日本でもお馴染みのバービー人形を題材とした映画
監督・脚本はグレタ・ガーウィグで、共同脚本にノア・バームバック
冒頭からいかに2001年宇宙の旅のパロディで始まり、
バービーについての紹介が始まる流れは、
いかにバービーの登場が革命的だったかを知るのに十分だし、
今年1番のOPシークエンスだったと思う
全体的に滑り知らずでとても楽しい上に、
きちんと現代的な批評も織り交ぜて語っているので、
本当に上手くできた演出と脚本だと思う
意外だったのはケンの扱いで、バービーランドではwith扱いだったが、
人間世界に感化されて道を外していく
この「感化」されると言うところが重要で、
ケンにとっても、そしてバービーにとっても、
自分自身を強く持つべきだという点に最終的に行き着いており、
ちゃんとさまざまな目配せができているのも素晴らしい
あと対決の方法が最終的にライアン・ゴズリングvsシム・リウのダンスバトルというのも、
ねぶた祭りのアレを見た後だと、まさに進んでいるよなあとも
出てくるマテル社も偉い人たちがウィル・ファレルと男たちなこともかってか、
今のTwitter(絶対言いたくない)みたいな感じなんだけど、
この点が上手くミスリードしているのもすごく良かった
バービー人形に子供たちの未来を託しているラストのモンタージュは
この作品を作った目的を明確にしていて大好き
本国でも大ヒットしたことも超納得の一作でした。
ただ本国の宣伝スタッフは本当に反省してください