まぁ散々言われてることだと思うんですが、メタ要素を含めバービー人形の歴史と多様性を通して女性の権利を表現しつつ、そこをコメディとしてしっかり笑いを取り人間界にくるとその落差で笑わせつつ、メインは人間性とこの現実世界で生きる我々の価値観にそのままに突きつけてくるというメタ。それらを内包してこのクオリティ。
だってもう、踵が付く＝人間っていうこの脚本が良いし、人間世界の幸せを信じて疑わないバービーランドの住人として、人間世界に来て絶望するバービー(女性)と意義を見いだすケン(男性)っていう対比の良さ、更にその理想がそのまま人間世界の現実から冷笑されるものになってるけど、それは本来我々が現実の世界で目指すべき理想であったり…っていうメタ。それとは別でこの衣装と美術のクオリティ。それを体現するマーゴット・ロビーの凄さ。勿論ライアンも。
そしてメタを抜いてただのエンタメとしても消費され易くしてるのもよい。
全部含めてとにかく制作陣の本気と熱量と実力が全て合わさった凄まじい濃さ。
