映画愛とテーマてんこもりでとっちらかった印象。だた、ケンが一番おいしくて面白かった。ライアン・ゴスリング頑張った。
某漫画家さんがこの映画について「男性を必要としない自立した女性のための映画」で「冷めた」と言っていた。おもしろいなぁと思ったのは、この映画って、男性と女性の立場がバービーランドと現実社会とで真逆なのが最大の皮肉になっていることだと思うのだけれど、その事実が刺さるどころか男性の一部は興ざめしてしまうという事実。終盤、ケンが新たな役割を求めてもさらっとエラいバービーがはね付けるシーンがあるけれど、あれはまさに女性の現実あるあるな気が。ケンの姿は、これまで女性が求められてきたステレオタイプだと思うのだけれど、そこを理解しても尚「冷めた」なら壁は高い。この逆転した世界を踏まえ、相手を思いやれ、自分の頭で考えろというメッセージが素直に受け入れてもらえない現在は、まだまだ女性には厳しい。
多分、このやり方では永遠に受け入れられないのかもしれない。自分の優位性を奪わずして相手に譲るってなかなか難しい。
面食らったのは最後の展開。なぜそこに行くのかわからなかった。あれがどういう意味なのか、監督のインタビューなどを読んでもしっくり来ず。
総じてなかなか難しい映画だった。
