このレビューはネタバレを含みます
ある種映画には監督の個性というか、違う物語だけど映画の中にどこか共通点を感じる節があるのが私の先入観なのだが、いい意味で覆されてとても気持ちがいい。
元旦那からの1冊の著書から始まる、彼女の不安と後悔と愛おしさがぎゅっと詰まった1本だと私は思う。きっと彼女は元旦那と別れてから、いつか襲われるのではないだろうかと不安になっていたのだろう。向こうからの連絡で淡い期待を抱いたのかもしれない。そしてとても印象的に残っているのは、口紅を拭うシーン。恥じらいともとれる彼女のその行動と、身なりも着替えてしまうのではないかと思わせてステータスは守りたい。女性らしい可愛らしい行動と心理だなと思ってしまった。
若い頃に母親には似ないと断言していたが、自分のステータスを守るところを踏まえると、やはり母親は最強なのである。