いとJ

裁きのいとJのレビュー・感想・評価

裁き(2014年製作の映画)
3.0
インドの裁判システムがよくわかる映画です。日本人の感覚からすると(そしてゴールデンタイムのドラマで見るような熱い法廷劇が常識だと思っていると尚更)、ずいぶんとスピーディで、また判事の主観的な判断に委ねられているような気がします。悪く言えば雑。笑

一方、さまざまな階級のインド人の生活模様も描いていて、弁護士の人が仕事からの帰宅中に車でジャズを聴いているのを見て「あ、やっぱりインド人だってマサラミュージックばかり聴いてるわけじゃないんだ……」なんて思ったり、3ヶ国語で裁判が行われていたりと、カルチャーショックな部分はいろいろあります。

ほぼフィクスカメラで、淡々としている映像なので、インドの旅行ガイドを眺めているような気分にもなります。しかしラストカットが意味不明で(いや、意味不明というのは僕の解釈で、何か象徴的な意味合いがあるのかもしれませんが)、そのまま小鳥のさえずりとともにエンドロールを迎えるので、そのまま目をつむればまるでインドの公園にいるみたいな心地でぐっすり眠ってしまいそうです。
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