ふじPONっ

大いなる陰謀のふじPONっのレビュー・感想・評価

大いなる陰謀(2007年製作の映画)
3.6
「正義と平和なら正義を選ぶ」
セオドア・ルーズベルト

大統領へとのしあがる為ジャーナリストを使い、戦争の情報をリークしチャンスを伺うアーヴィング(トム・クルーズ)上院議員
自身の出世の為、ヤバいネタだと解りつつ上院議員からのネタの扱いに苦悩するジャーナリスト(メリル・ストリープ)
大学教授マレー(ロバート・レッドフォード)は教え子が軍に志願しアーヴィングが指示した作戦に従事する事に…

映画的な見方をするならタイトルの「陰謀」はどの部分にかかってくるのか。
大学教授が選別し軍に若者を送ってると強引に深読みすれば「陰謀」っぽい気もするが、本当に言いたいのは原題の「LIONS FOR LAMBS」

第一次世界大戦でドイツ軍がイギリス軍を讃える詞を作った。イギリスの上層部を皮肉った物で、「バカなLAMB達に率いられた勇敢なLION達がかわいそうだ。」とゆうような意味合いなのだ。

シビリアンコントロールは必要だ。しかし、そこに個人の思惑が絡んでは本来の意味はズレてしまう。
平和と正義を比べて、正義を選ぶのは悪いことではないが、それもまたしかり。

答えのでない内容の映画だけにヤキモキするが、戦争や政治、経済について、しっかり考える機会も少ないまま大人になる日本人は(私もだが)この映画から学ぶ事は多い。


アクションをしないトム・クルーズの珍しい一本
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