スーパー夏

オーマイゴッド 〜神への訴状〜のスーパー夏のレビュー・感想・評価

3.5
月曜日の深夜3時、部屋の電気をつけて床に座って鑑賞。
今日は食堂で友達とめちゃくちゃ喋ってしまった。午後6時頃から10時頃までだから、約4時間も話していたことになる。たしかに楽しかったのだけれど、時は金なり、時間は有限だ。一日に映画も見て勉強もすることを考えると、今度からは自制しようと思った。
TMIを話すと、今日食堂で「セクシーは宗教」と熱弁をふるってきたばかりなので、この映画は個人的にタイムリーな話題だった^^*
レビューを書いている間に暴れん坊将軍が始まってしまった。しまった、もうそんな時間か。早く寝なければ……!

初インド映画だったのだけれど、これが素晴らしかった。
煽り文句にあるような「神相手に訴訟を起こす」感は無いから、漠然とするようなファンシーなイメージは良い意味で裏切られると思う(いやめちゃくちゃファンタジックなのだけれど)。

弁の立つおじさんが大きな組織相手に口車1本で戦っていくストーリーがまず面白いのだけれど、何よりこの映画のハートフルな雰囲気や信仰心を扱ったテーマが物凄く良かった。

「神は善悪を教えるだけ」
全編を通して、信仰の捉え方がものすごく素朴で良い。ただまっすぐ「本来信仰ってこういうものなんじゃない?」ということを伝えようとしているのが素直に心に入ってくる。

ガーンジーの人間性もめちゃくちゃ好感が持てる。確かに口が達者なのだけれど、彼はただの詭弁論家ではないんだよね。

終わり方も物凄く好み。
対価の発生する手っ取り早い救済は依存性が高くて、ガーンジーと約束してもこの先それに縋りたくなる時がきっと来る。民衆はみんながみんなガーンジーみたいに強い訳じゃない。
「宗教のある所に正直さは存在しない。
真実がある所に宗教は必要ない」
それでも宗教を求めてしまうのは、人の心の弱さ故だよね。
でもガーンジーの言葉で自立しようと靴磨きとして働き始めた元物乞いくんがいたように、人間は一人で立つ気をなくしてしまうほど弱りきっている訳でもないんだ。
人間の弱さを心に留め置きつつも強さを信じられるような、そんな強くありたくなるような優しさがこの映画にはある。

世界史で十字軍やら何やらを勉強していて思うのだけれど、利益が絡むと信仰みたいにあやふやで実態のないものはすぐに何かがずれてしまう。
何もわからなくなった時、「恐れずに勇敢であること」。信じることを恐れず、何を信じるべきか見極めることが大事なんだなと思った。

「神は友なんだね」
ガーンジーとクリシュナの会話がハートウォーミングすぎる

クリシュナの髪の毛撫でる手大好き

あと言ってなかったけどインドならではのファンキーな演出も大好きよ

「読んだ上で無益だと思うのなら捨てればいい。一度読んでみるんだ」

「人々の心に神を見いだせ。
人の心だ。こんな石の中に見いだすな」
人にとって神はそれぞれ。何か一つ信じられるものがあればそれに媒体は問わなくていいよね
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