榊原敬伍

天空の城ラピュタの榊原敬伍のレビュー・感想・評価

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)
5.0
 幼い頃から、この『天空の城ラピュタ』は僕の理想的作品の一つでした。世界観、ストーリー、勇敢な登場人物たち──どれをとっても最高なのですが、個人的に特筆したいのは、なんと言ってもヒロインのシータです。

 彼女はとても勇敢で、ムスカに対しても堂々と反撃します。瓶で頭を殴りつけたりとかですね。しかしその反面、彼女は思いやりに溢れています。

 細かい面でパズーを心配したりとか、ドーラの子分たちの覗きにも嫌な顔せず、手伝いをお願いしたりとか、ロボット兵が街を荒らし始めたとき、「お願い! やめて!」とすがりつくように叫んだりとか。

 特にぼくが一番好きなのは、「見ろ! 人がゴミのようだ!」と言って子どものように笑うムスカに対し、怒って襲いかかるシーンです。彼女がどれだけ人の善意を信じて、思いやっているのかが分かる感動のシーンです。これらの理由から、ぼくはシータに惚れ込み、理想の女性像だと思ったのです。

 そんな彼女がパズーと共に行動するのですから、そりゃあ息ぴったりになりますよね。これからも『天空の城ラピュタ』を忘れず、自然の美しさを信じ、子供心のまま生きていこうと思います。
榊原敬伍

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