Canape

After Thomas(原題)のCanapeのレビュー・感想・評価

After Thomas(原題)(2006年製作の映画)
4.8
この映画の最初のレビューになるので緊張しています。では、行きます!
実話。重い自閉症のカイルとその家族の物語。生々しい会話と逃げ場のない現実。すれ違う夫婦関係と教育方針。甘いだけの人生はない。けれど辛いだけの人生もない。親が見るカイルの世界が辛いなら、カイルが見る世界はどんなに辛かっただろう。中立の立場に立つパットおばあちゃんがしていることは簡単なようでものすごく難しいことだと思う。長いトンネルの先に家族が見た世界の美しさは決して忘れることが出来ない。大きな波に襲われてもきっと走り続けていけるような、夫婦の根っこの繋がりの強さ。よかったなぁと思っていたところにエンドロールで流れるカイルと家族のその後に更に胸が熱くなりました。今年カイルは30歳。まだまだ続く物語。続編が出来ればいいなぁ。
キーリー・ホーズ、ベン・マイルズはもちろん、カイル役アンドリュー・バーンの素晴らしさ。特有の癇癪と自然体の子供らしさを見事に演じていました。オリジナル版で字幕なしだったのですが、見てみて本当に良かったです。多くの人の目に触れて欲しい作品でした。
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