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ブラインド・ラブ 言い出しかねての010101010101010のレビュー・感想・評価

3.3
「なんでピンク映画なんて見るの?面白い?」とパートナーに尋ねられた。
ピンク映画だからこそ描ける、なさけなかったり、どうしようもなかったりする、決して高級ではない(むしろ安っぽいくらいの)人間の抱える、悲しみや業の「肯定」があるのだと思う。
そこには、「性」の、セックスにまつわる様々な悲しみが迸っている。
セックスという、限りなくプライベートなものでありながら他者が介入せざるをえぬものだからこそ、そこでしか発露することのないものがあるのだろう。
そこでしか見せない顔があり、また見せることができない内面の感情がある。


さて、この映画の話ではなかった。
コンプレックスなり、欠如を抱える者通しの話なのだと思った。
腹話術師の絡みは一度だけ。それが実にいい。

ちょっと長回しっぽいところも印象に残った。