17歳の少女が抱える様々な悩みと幸せ、苛立ち、焦り、欲、家族との関係性などほぼ全てを詰め込んだような作品。
10代後半特有の何でもできそうな気がするけれど、何者でもない自分という心境、状態を視覚的に非常に良く描いているので、女性なら必ず共感できるシーンが１つはあるのではないか。
母親がなかなか子離れできず、いつもストレートに愛情を伝えられず自我の強いクリスティンとすれ違ってしまう所は切なく胸がきゅっとなる感覚。だからこそ、一歩引いて優しく包みこんでくれる父親の存在も偉大。
ジュリー(親友)の自宅に行き、仲直りして一緒にプロムに行って抱き合いながら踊るシーン大好き！
女友達同士でしかわかり合えない事だってあるよね。(男性もそういう事ってあると思う)
あと、育った町でつまらないと思っていた風景もふと視点が何かによって変わった時、こんなにも美しかったのかとはっと気づく瞬間も深く共感できるものだった。
当たり前に思っていること、受けている愛情が当たり前ではないことを気付かされるようなそんなほっこりする映画。
懐かしい、切ない、可愛らしいなどの気持ちになった30代の私だけれど。
10代で観たら、どんな気持ちだっただろう。
