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ヤマトよ永遠にのtakのレビュー・感想・評価

ヤマトよ永遠に(1980年製作の映画)
3.2
「宇宙戦艦ヤマト」劇場版第3作。テレビシリーズ「ヤマトll」「新たなる旅立ち」の続編という位置付けで製作された作品で、まだ著作者の争いが起こる遥か前の作品だけに、松本零士の名前が前面に出ているのが、今の目線だとなんか感慨深い。実は「永遠に」を観るのはこれが初めて。「完結編」もテレビシリーズもちゃんと観てるのに。

地球脱出の際に離れ離れになってしまう古代進と森雪を軸に、古代守とスターシャの娘サーシャ、暗黒星団帝国のアルフォン少尉が絡んできて、遠く離れても思い合う古代と雪それぞれに言い寄ってくる。
「私を受け入れて欲しい」
「待って、時間をください」
「おじさまの心には雪さんがいるのね」
…な、なんだ。もはや昼ドラのようなドロドロ感。

公開当時に観なかったのはイスカンダル人であるサーシャがわずかな期間で大人に成長するという設定を聞いて、中坊だった僕は「ありえん。ヤマトよ何処へ行くのだ?」と生意気にも思い、当時観るのをためらったのだ。でも高畑勲センセイも「かぐや姫の物語」で、地球上の人間ではないかぐや姫の成長の早さ(ぐんぐん大きくなるから"たけのこ"って呼ばれる場面ね)を描いてるし、もはやツッコミどころではないのかも。

大人になって観てよかったかも。あの年頃じゃこのドロドロ感の面白さは分からんだったろう。特に森雪がアルフォン少尉から、爆弾解除の秘密を引き出せるかがストーリーのカギとなる。しかしその為には、愛する古代進を裏切ることになる。
「地獄に堕ちてもいい。」
と、超重量級の台詞まで口にして泣き崩れる雪。オレは「ヤマト」を観てるんだよな、フジテレビ系の昼ドラ見てるんじゃないよな、と自分を問いただすww。

連続ワープが可能になったり、主砲がやたらパワーアップしてたり、と戦闘シーンも見どころ。暗黒星団帝国の本星にたどり着いてからの展開には唖然。しかしこの年齢で観たせいなのか、健気なサーシャの捨て身の活躍に、なーんかこの呆れた展開を許せている自分がいる。潘恵子の名演に萌え萌え。
サーシャ「おじさま」
tak (//∇//) …なぜお前が照れている?(爆)

壮大なSFメロドラマを堪能されたし。
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