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リキッド・スカイのSariのレビュー・感想・評価

リキッド・スカイ(1983年製作の映画)
3.5
【奇想天外映画祭】にて4Kデジタル修復版

1980年代初頭のニューヨークを舞台に、宇宙人に寄生された女性の運命を独創的なストーリーとネオンカラーの鮮烈な映像で描いたSFカルト映画。

性的オーガズムによって脳内に分泌される物質がヘロインと同様の作用をもたらし、復讐劇へと転換していくぶっ飛んだストーリー。相手が死ぬ瞬間のサーモグラフィック映像が斬新で、チープで独創的な音楽もクセになる魅力があり、後でサントラを聴いた。'80年代ニュー・ロマ全盛期の派手なメイキャップと髪型、ファッションが鮮烈。

アメリカの監督ではなく、ソ連出身のスラヴァ・ツッカーマン監督が手がけているため、全体的にアンダーグラウンドで退廃的なムードが漂う。

劇中でデヴィッド・ボウイに例えられていたように、男女2役を演じ分けたアラン・カーライルの中性的な美貌が素晴らしい。
LGBTの先駆け的な映画だと言えよう。

あと、主人公の女友達エイドリアン役の女優の顔が特徴的で、ホラー映画で観たと気になっていたが、「アリス・スウィート・アリス」のポーラ・シェパードだと分かってスッキリした。

Liquid Sky original sound track
https://youtu.be/2lM-BbKlhwM

2023/01/28 名古屋シネマテーク
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