五十

ナイト・オブ・ザ・スカイの五十のレビュー・感想・評価

ナイト・オブ・ザ・スカイ(2005年製作の映画)
3.9
正直、普通の映画として見るとあまり褒められたものじゃないです。
散りばめた要素や伏線を活用することのない、連載漫画の打ち切りのような中途半端な終わり方はひどいものです。
ですがこの映画、普通の映画とは違うんですね。
何が違うってそりゃあもうこの映画が「戦闘機映画」ってとこですよ!

ではその戦闘機映画じゃ何が重要なのか。
それは、戦闘機がカッコよく映ってることのただそれだけなのです!
ぶっちゃけ物語は二の次!笑
その点! その点本作は戦闘機がカッコいいだけでなく、その映像の撮り方まで本格的です。
CGは使わず実物で撮影。
かなり迫力があります。

戦闘機映画の名作『トップガン』は撮影の75%が地上らしいですが、本作は空中撮影にこだわっていて撮影の75%が空中です。
これはかなり重要で、航空機特有の自由な3次元の軌道と綺麗な青空を優雅に舞う戦闘機を間近に撮って見せることで戦闘機映画としての魅力はグッと上がります。
更にこれによって『トップガン』での課題だった、戦闘機の位置関係の分かりづらさが見事に解決されていて無駄がないなぁと感じました。

出てくる戦闘機はミラージュ2000。
デルタ翼の戦闘機として最も有名なものの一つです。
厳密に言うとF-15などもデルタ翼ですが、クリップトデルタとは違った特有のシャープなシルエットが大空に舞っているのは感動する程綺麗な光景でした。
これだけでもう僕は満足だよ……泣


と、まぁ偏愛抜きでは絶対に見れない映画でしょう。
個人的な一番の収穫は、ゲーム『エースコンバット』と同じ視点を映画でも再現できるじゃん!と感じたこと。
機体のあちこちにカメラを仕掛けた空中撮影に拍手です。
あー、エスコンしたくなった。(結局それか)
五十

五十