皆さんは日清戦争が、台湾に漂着した宮古島の島民が殺されたことに端を発して、日本政府が出兵し起こったことだということを知っていますか？ この作品はそこから始まります。今は当たり前になっている沖縄のパイナップル栽培は実は台湾からもたらされたもの。日本統治時代〜大戦中〜大戦後とくるくると変わる時代の中で、パイナップル栽培に命をかけた台湾からの石垣島移住民たちの奮闘を描く。数々の苦難を乗り越えて今も石垣に息づく台湾の祭りや文化。由布島の水牛も台湾移住民が台湾から連れてきた水牛なのです。

作品は言葉の壁を乗り越えた異文化理解、石垣と台湾の人たちの交流の歴史を伝え、それぞれの島のアイデンティティとこれからの世代に向けての希望を語りかけます。劇場公開は12/5からのポレポレ東中野のモーニングショーのみですが、よい作品に出会えました。

上映後には監督の本郷義明さんと原作の三木健さんの舞台挨拶があり、作品中に登場する林発(リンパツ)さんの実のお孫さんが見にきていらしたサプライズもあり盛り上がりました。

パイン

・弱者が弱者を阻害する。共存共生についての課題
・モノに対して人は換金能力を考えつつ、それと共に抱いてくる愛情が芽生えてくる
・過去は現在未来のために活かす資料、今何をするか
・日本人、琉球人、台湾人にも見てもらいたい。そのために多言語にしてもらいたい