ゆず

残酷で異常のゆずのレビュー・感想・評価

残酷で異常(2014年製作の映画)
2.5
これはエドガーの愛のお話。

原題『CRUEL &UNUSUAL』はどちらも形容詞で、直訳は『残酷で異常な〜』となり伏線となっています。
いったい何が残酷で異常なのかと考えたらエドガーの愛より他にないでしょう。

妻を束縛し、自由を許さず、果ては手にかけてしまう独占的で残酷な愛。
自身が薬殺されてなお妻の身を案じ、そして妻を助けるため自殺を選ぶ異常な愛。

この話は更生施設という舞台装置によってエドガーの愛と、そしてその魂の救済を描いた物語なのだと思います。

袋小路の地獄(施設)に囚われながらも、妻とドリスを救い、そして自信がなかった自分をエドガーは誇れるようになりました。
結局エドガーの魂は施設に囚われたままなのですが、異常な愛によって救いを得た。そんな1人の男の話なのだと思います。
ゆず

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