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ブルーに生まれついてのamokのレビュー・感想・評価

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)
3.5
チェット、なんでだよ。
なんでそっちなんだよ。
ラストシーンでのチェット・ベイカーの選択に納得がいかず、それでも心のどこかで納得してしまっている自分がいて、なんだろうこのどうしようもない感じ。もう心が…
まさに、Born To be Blue

それだけ、イーサン・ホークがチェット・ベイカーを演じきっていて、彼の人間性がこちらにしっかりと伝わってきたのだと思う。

何を犠牲にしても守るべきものはただ一つ♪
by ミスチル/Everything(it’s you)
チェットにとって、それはトランペットを吹くことジャズを演奏することだった。
自分にとっては一体なんなのだろうか。
残念ながら、まだ迷いなくこれだと言えるようなものはないと思う。
チェットの人生は決して幸福な人生ではなかったように思う。それでも彼の人生に後悔はなかったのではないだろうか。
自分も後悔のない人生を送れるように、ただ一つのものを見つけたい。そう思った。

おまけ、
AMamechishiki(えー豆知識)のコーナー!

この映画のタイトル、Born To be Blue や有名なジャズレーベル Blue note など、ジャズにおけるBlueってなんやねん。

ドレミファソラシドの音階で、ミ・ソ・シをフラットさせると、なんとも言えない哀愁が漂う。黒人のDNAに刻まれたこの音階。ジャズはブルーノートと言われる音を含んだ音階で奏でられる。

黒人には長い奴隷としての歴史がある。
その歴史が彼らの中に物悲しい旋律を刻んだのかもしれない。

ちなみに、
ブルーノート【blue note】とは、
〘音〙 長音階の三度(ミ)と五度(ソ)と七度(シ)の音を半音下げた音。ブルース・ジャズに特徴的な音。※三省堂 大辞林より
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