YukiBan

ブルーに生まれついてのYukiBanのレビュー・感想・評価

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)
4.3
よりよい芸術のためならヘロイン使用はアリか?という命題が提示された気がした。もしある芸術家がヘロイン依存者で素晴らしい作品を世に残したとする。ぼくはその人がトリッパーだと知らないままその人の作品を鑑賞したら素直に感動するだろうけど、一度トリッパーだと知ってしまったらそのアートを質の低いものとしてみてしまうと思う。実際には芸術的価値は変わってないにも関わらずだ。また、同じレベルの芸術家が2人いたとして、一方が依存者、もう一方が非依存者だったら、後者の方を僕は評価するだろう。でも、この映画の中のベイカーはよい音楽を演奏したい、という純粋な気持ちからヤクに手を出してしまっているのがなんとも。女性と結婚する普通の幸せよりも音楽で成功する方を選んだって聞くと、かっこいいけど、それはヘロインに再び染まっていくのを意味してるのが皮肉。いい映画だった。
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