Ken

ブルーに生まれついてのKenのネタバレレビュー・内容・結末

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ブルーに生まれついて」

"めげない男だ"

"おれはただ演奏がしたいだけなんだ"

"天使の言葉で歌っても愛がこもってなきゃシンバルも同然だ"

"だからどうか許してくれ
この霧から抜け出せない僕を"


切ない...だがそれは本当の愛だった。


誰かを愛したことがないチェットが本気で愛した女ジェーン。
自業自得でトランペットを吹けなくなり、周りに見放されたチェットが、後悔をする暇もなくただ前向きに生きて、ジェーンといるために、クスリを断ち、音楽にひたむきになるチェットはかっこよかった。


最後にはクスリを選択してしまったチェットだが、マイルスに修行して出直せと言われた頃とは違い、音楽をやりたい、演奏をしたい欲望ゆえのクスリという選択だったのかなと思う。
ジェーンとの本当の愛を捨ててまで、自分が音楽をやりたい。自分のために演奏をしたからこそ最後はマイルスも拍手をしていたのだとおもう。


イーサン・ホークの彫りの深い顔立ちと、暗い照明でも青く光る綺麗な目。そして女性のような高くとろけるような甘い声は、ただならぬカリスマ性と色気を発していた。


個人的には最後はクスリを断ち、演奏も成功させ、ジェーンと幸せになって欲しかったが、クスリを絶っていたら演奏は上手くいかなかったかもしれないし、あくまでもこれが現実。
Ken

Ken