このレビューはネタバレを含みます
観ながら、わたしが居る1k１室がROOMに思えて急に怖くなった。ちょっと怖くて眠れなかった。
生まれたときから閉じ込められた部屋のなかが、知ってるすべての世界なジャック。5歳を迎えて、ついにママはドアの外には本当の世界が広がってることを教える。
たしかに、「ここにずっと閉じ込められてるの。」なんて教えながら育ったら絶対に外に出せないのに出たい出たいになっちゃうかもだし、おとぎ話風にしちゃうのが良いかもしれない…
脱出作戦のあの緊張感やばい。ジャックの初のお外。転がる、ジャンプ、誰か、のやつ。上手にできて偉い…。まずここでうるっときた。
そしてまさかの、脱出がラストではなく、脱出後、部屋に心が囚われたところからが本番になってるという…。
ジャックは最初は現実を受け入れられなかったけど、さすがは５歳という柔軟な脳。周りの温かい人たち、初めての友達、犬との触れ合いが自然とセラピーになっていて、だんだんと馴染めてきているのがよかった。
反対に、ジョイは現実に戻ってきたら安堵感があるとは思ったものの、失われた７年間というギャップ、現実に直面した子育てに対しての疑問符、極めつけには核心をついたアナウンサーからの質問…ただでさえ退院が早かったのに、急にこんなことになったら誰でもおかしくなっちゃうわ…。
ジャックとジョイの共依存とも呼べる、親子としての愛が感動で、ハンモックで一緒に揺られるシーンもうるっとした。
最後は部屋にバイバイできて、ジャックも現実を知ったことで部屋がちっぽけに見えてるのか良かった。
井の中の蛙大海を知らず、なんて言葉があるけど、視野を広くもつっていうのは難しいけど大事なことなんだな…
