このレビューはネタバレを含みます
観ていてすごく辛いんだけど、同時に優しく美しい作品だった。
ジェイとジャック親子が言葉でコミュニケーションを取るのに対して、ジェイの両親を始め、その他の大人たちを最低限のセリフで描いていたのが良かった。
多くは語らなくても、ちょっとした一言や表情から気持ちが溢れてくる。
これは脚本の巧さと、脇を固める俳優の上手さだと思う。
ジェイを誘拐した犯人以外は誰が悪い訳でもなくて、全員に感情移入してしまう。
決して鬱映画や胸糞映画という類の作品ではないのだけど、それぞれの抱える想いがやるせなさすぎて辛かった…。
けど、そんな中にも希望を見出させるのが、ジャック役のジェイコブ・トレンブレイくんの存在だろう。素晴らしい演技。
特に彼が生まれて初めて外の世界を目にするシーンは、とてもとても美しい。