優しい映画だった
描いている事は本当に辛くて苦しくて二人や家族のこれからをも思ってしまうけど、それでもジャックの目に写る世界のなんと瑞々しくそして美しいものか。
彼が初めてみた空に感動してしまった。
前半の生きていく力を感じつつも息の詰まるような緊張感から解き放たれた時に見たあの青空。
そして後半の現実の残酷さと新しい感情、状況、美しいものと楽しいもの。
全てが苦しくなることもあるのに、ジャックの目線は常に新しくそして優しくなれる。
犬が来たときには本当にほっとしつつ、あぁ新しい日々が始まるのだなぁと思った。
あんなに狭さを感じなかった部屋の最後はとても狭く暗かった。
そこに別れを告げ旅立つ母子がまた世界に向かい直したとき、この世界で生きていかねばならないのだと強く感じた。
ジャックの世界の映画だった
